Patrick Wall

ゲート・コントロール説で広くその名を知られた偉大な神経科学者です。

[PAIN   The Science of Suffering] 1999

椎間板の役割について外科医の混乱は、突出した椎間板を取り除く手術の割合が、国によって大きく異なることに反映されている。10年前に10万人あたり英国では100人、スウェーデンで200人、フィンランドで350人、米国で900人であった。

この割合は現在下がり続けていて、神話がばらまかれて、少数の人の利益になるが多くの人の不利益になるような不名誉な時代は終わった。不利益をうけたある人たちは、手術の結果、明らかにいっそう悪くなった。

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除痛のために行なう最も大きい末梢手術は、椎間板ヘルニアの除去術である。一部の外科医たちは、椎骨の動きを制限するための骨移植を同時に行なっている。椎間板ヘルニアの手術は70年以上もの間行なわれてきた。もてはやされたこともあったが、疑問が増し続けている。ヘルニアの突出と痛みはそれぞれ独立していて、痛みの発現におけるヘルニアの突出の役割ははっきりしない。椎間板ヘルニア溶解術のプラシーボ対称試験のため、全身麻酔下に特に害のない液を注入したところ、その後の回復率が非常に高かった。ヘルニアが運動神経を切断して運動麻痺を生じることが証明されたように思われていたが、痛みがあると中枢性の効果によって筋肉が消耗するので、今では疑わしい。

以前この手術を熱烈に支持していたマイアミ大学は、今ではこの手術をやめて、厳密なリハビリテーションのプログラムを採用している。またもや、手術が有効なのか、暗示によるものか、それとも痛みの明らかな発生源部位組織の何か非特異的な撹乱によるものか、全くはっきりしない。



現在では

椎間板ヘルニアに対して手術を受けた患者に関する各国の統計をみると、米国では10万人中45〜90人、フィンランドでは35人、スウェーデンでは20人、英国では10人と報告されている。

日整会椎間板ヘルニアガイドライン


後方手術では部分椎弓切除による椎間板ヘルニア切除(Love法と略)が最も標準的な術式として数十年間にわたり、全国の大学病院だけでも年間1万人を超す患者に施行されている。

日整会誌Vol.79 No.11 November 2005

成人人口を1億人として10万人に10人



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